永井マザーズホスピタル

栄養科ブログ

栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。

夜中に『アメリカ糖尿病学会のガイドライン』を読み込む


定期的に関東圏の産科栄養士の勉強会に参加しています。


介入が難しかった患者様の症例検討や、私の失敗談などを励ましてもらい(?)とても勉強になります。

医療・栄養の最新情報を取り組む事が出来るので、多忙でもこういう場には身を置き続けたいと思っています。



今回の私の課題は『アメリカ糖尿病学会ADA診療ガイドライン』の内容共有でした。

前々日になって、読み込む事に失念しておりまして!(いつもギリギリで、夏休みの小学生時代と何も変わらない笑)


帰宅後、英文のガイドラインを夜中に読み込んで参りました。



🌸👶妊娠中の糖尿病の管理👶🌸


Management of Diabetes in Pregnancy: 

Standards of Care in Diabetes

https://diabetesjournals.org/care/article/46/Supplement_1/S254/148052/15-Management-of-Diabetes-in-Pregnancy-Standards




個人的に興味深い内容...



★1 15.16 Metformin, when used to treat polycystic ovary syndrome and induce ovulation, should be discontinued by the end of the first trimester.


メトホルミン(糖尿病治療薬)は多嚢胞性卵巣症候群の時と、排卵を誘発する際の治療として使用される場合、妊娠前期の終わりまでに使用を中止する必要がある。


※“first trimester” “second trimester” “third trimester”

日本では妊娠期間を「十月十日」と数えますが、英語圏では“9 months”と表現します。さらに、これを3分割して前期・中期・後期のように呼びます。


★2 Offspring with exposure to untreated GDM have reduced insulin sensitivity and β-cell compensation and are more likely to have impaired glucose tolerance in childhood (53).

未治療のGDMに暴露された子孫は、インスリン感受性とβ細胞の機能が低下し、小児期に耐糖能異常を持つ可能性がある。




★3 Although there is some heterogeneity, many RCTs and a Cochrane review suggest that the risk of GDM may be reduced by diet, exercise, and lifestyle counseling, particularly when interventions are started during the first or early in the second trimester (54–56).

イレギュラーな場合もあるが、多くの※1ランダム化比較試験と※2コクランレビューでは、特に初期または中期の早い時期に介入を開始した場合、食事、運動、生活習慣のカウンセリングによって、GDMのリスクが減少する可能性がある。


(※1 研究の対象者を2つ以上のグループにランダムに分け(ランダム化)、治療法などの効果を検証すること。

※2 医学論文のシステマティック・レビューを行なう国際的団体のコクランが作成している、質の高いシステマティック・レビューとして定評のあるもの)



中々読み応えあるガイドラインなので、英語学習の一環としても活用させて頂きたいます!ぜひお時間がある方、リンクからガイドライン原本にとべるのでチェックしてみてくださいね◎


HARUYAMA


写真は勉強会中のスクリーンショットです、掲載ご協力ありがとうございます^^