永井マザーズホスピタル

栄養科ブログ

栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。

2024年10月18日の記事

血液を出さなくても血糖値が測定出来るって本当?⑴~日本の妊娠糖尿病の裏側~

妊娠糖尿病は日本人妊婦の約10%で発症し、出産後5年間で本物の「糖尿病」に移行する率は約20%と言われております。

私たちはこれを、表にはあまり出ない【大きな社会問題】と考えております。


令和3年度、医科診療医療費(患者が病院で保険診療の対象となる病気を治療した時に発生した費用を推計したもの)を、傷病分類別にみると「循環器系(糖尿病等)の疾患」6兆1,116億円(構成割合18.9%)と最も多いです。次は癌。

▼令和3(2021)年度 国民医療費の概況chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/21/dl/kekka.pdf

さらに母親の出生時平均年齢も上昇傾向で晩産化が進んでいるので、この傾向は益々顕著になるのでは!?と予想しております。(平成15年に第2子が30.7歳だったが、27年には第1子が30.7歳と12年間で1人分の差が生じている。27年以降は第1子が30.7歳で横ばい)

▼令和3年度「出生に関する統計」の概況 chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/syussyo07/dl/gaikyou.pdf


また〈リアルな患者の声〉としては、

・妊娠糖尿病は産んだら治療終了だと思ってた!

・会社の検診では血糖値異常出てないから大丈夫では?

・子育てや仕事が忙しくて自分の食事なんか構ってられない・・・

という不十分な知識や医療施設からの情報伝達不足、就労などの様々な問題があります。

そのような現状を理解し、患者目線で立った時、必要なのはシンプルで負担が少ない治療方法の提案。そんな痒い所に手が届くものが、今回紹介したい【フリースタイルリブレ】!


長くなったので次回に続きマス

HARUYAMA

参考文献:杉山 隆 妊娠糖尿病(長期予後から眺めた産科婦人科疾患の健康管理,女性のヘルスケア クリニカルカンファレンス