永井マザーズホスピタル

栄養科ブログ

栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。

妊娠中のビタミンA摂取について

当院では、妊娠12週に個別のの栄養相談の場を設けています。

患者様からのご質問の中で多いのが、

『コーヒーは飲んでいいいですか』

『うなぎは食べちゃダメですか』

『お刺身は食べてもいいですか』

というような内容です。

今日はうなぎやレバーに含まれるビタミンAの摂取について書こうと思います。

ビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと

植物性食品に含まれるβカロテンがあります。

過剰摂取が影響を与えるのは動物性のレチノールになりますので、

植物性食品のβカロテンは問題ありません。

ビタミンA(レチノール)は妊娠初期(妊娠3か月頃まで)に過剰に摂りすぎると

胎児に奇形が起きやすくなると言われています。

この 『摂りすぎ』 がどのくらいかというのが重要ですよね。

厚生労働省の示すところでは、

妊婦のビタミンA(レチノール)の必要量は2000IU(600μg )

上限は5000IU(1500μg)です。

ちなみに身近な食品では、

うなぎ蒲焼き 1500μg

うなぎ(肝) 4400μg

レバー(豚) 13000μg

レバー(鶏) 14000μg    

※全て100gあたり

といった感じです。

上限を超えていると思う方もいるかもしれませんが、

うなぎもレバーも毎日食べる方はなかなかいないと思います。

なので継続的に食べなければ問題ありません。

逆にサプリメントで毎日定期的に摂ることはしない方がよいです。

本やインターネットに書かれているからとなんとなくで食べないでいる方も

多いと思いますが、うなぎもレバーも栄養豊富な食材ですので、

上手に調節しながら食べるとよいと思います。

そんな今夜の夕食はうなぎでした~♪

IIDA